土地活用で駐車場経営はあり?大阪での需要は?成功するために押さえるべきポイント

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土地活用で駐車場経営はあり?大阪での需要は?成功するために押さえるべきポイント

所有している土地を有効活用する方法の一つとして挙げられる駐車場経営。

アパートやマンションなどの経営と比較すると、比較的少ない費用で始められることや、管理の手間が少ないことなどから、不動産運用の初心者でも取り組みやすい事業といえるでしょう。

とはいえ「車離れ」という言葉を耳にするようになって久しい今日この頃。公共交通機関が発達した都心部では、車の必要性を感じずに生活できている人も多いのではないでしょうか。この現代社会において駐車場経営を成功させるためには、経営形態や立地への理解を深めることが重要です。

そこで今回は、駐車場経営についての基礎知識や経営に関するノウハウだけでなく、大阪における駐車場の需要についても解説します。土地活用として駐車場経営を考えている方や、大阪での駐車場経営に興味がある方はぜひ参考にしてください。

駐車場経営とは?利回りはどのくらい?

 

 

駐車場経営とは、土地に駐車場を作り、その駐車料を収入として得る土地活用の方法です。

アパートやマンションの経営と比べると、比較的少ない費用で始められることから、手軽な土地活用の手段として人気があります。所有している土地でマンションやアパートなどの経営を行うには、新たに物件を建てる必要があります。そのため、初期費用として数千万円ほど必要になることを考慮しなければなりません。

一方、駐車場経営は大規模な工事を行わずに始められるため、初期費用を抑えられる傾向にあります。既に土地を所有している場合、駐車場として活用するために必要な費用は整備費だけです。主な整備内容としては、舗装やライン引き、車止めのブロックの設置などが挙げられます。一般的な月極駐車場で駐車スペースが10台ほどの場合はおよそ30万円~40万円程度で収まるため、ローンを組むことなく始められるケースもあるのではないでしょうか。

そこで気になるのが、駐車場経営の利回りです。駐車場経営を始めとする不動産投資には、表面利回りと実質利回りの2つが存在します。どちらも駐車場経営を成功させるためには欠かすことができない数字なので、それぞれの役割と計算方法についてしっかりと把握しておきましょう。

1.表面利回り(グロス利回り)

表面利回りとは、土地価格に対してどの程度の年間駐車料金収入が発生するかを見込んだ数字です。どのぐらいの収益性があるかを大まかに判断する上で役立つ数字です。駐車場経営の表面利回りは以下の計算式で求めることができます。

表面利回り(%)=年間賃料(満車時)÷土地価格100

まずは最初に表面利回りを計算し、駐車場経営としての選択肢に入れるべき土地かどうかを判断しましょう。

 

2.実質利回り(ネット利回り)

実質利回りとは、土地価格のほかに、土地整備費や設備費などの初期費用、固定資産税や管理委託料などのランニングコストを計算に入れて算出する利回りです。この実質利回りを確認することで、初期費用や管理費用などの支出を差し引いた、より現実的な利回りを知ることができます。計算式は以下の通りです。

実質利回り(%)=(年間賃料-ランニングコスト)÷(土地価格+初期費用)100

実質利回りを計算する際にポイントとなるのが、初期費用やランニングコストです。これらがどの程度含まれるかは、経営形態や駐車場の種類によって変わります。次項からはそれぞれの違いについて簡単に解説していきます。

 

 

 

駐車場の経営形態

 

 

駐車場経営を開始するにあたって、清掃・巡回・クレーム対応・集金など、さまざまな管理業務が発生します。この管理業務を自分で行うか、外部に委託するかによって、経営形態は大きく分けて次の3種類に分かれます。それぞれの特徴を押さえ、ご自身に適した経営スタイルを選択してください。

1.個人経営

敷地整備から利用者の募集、賃料の回収といった管理業務まで、全ての経営をオーナー自身で行う経営スタイルです。自己経営のメリットは、経費を差し引いた収益が丸々全て自分のものになという点です。業者を通さないため管理委託費や手数料などを支払う必要がなく、コストを減らすことが可能です。ただし、敷地整備などの初期費用や経営を持続するためのランニングコストを全額自己負担しなければならず、トラブルが起こった際の対応も全て自分で行う必要があります。経営に関する知識がない人にとってはハードルが高い方法と言えるでしょう。

 

2.管理委託方式

駐車場の施工までをオーナー自身が行い、経営開始後の管理業務は業者に委託します。駐車場経営や管理のノウハウを持った専門業者に利用者の募集や賃料の回収、トラブル時の対応などを任せることができるため、オーナーは本業などの他のことに集中することができます。遠方の土地を相続した方や、副収入としての駐車場経営を検討している方には管理委託のメリットが大きいでしょう。管理手数料の相場としては、管理を依頼する土地の立地や状態によって金額は変化しますが、おおよそ賃料の5%から10%程度と言われています。

 

3.一括借り上げ方式(サブリース)

駐車場事業を営む業者に土地そのものを貸し、その土地で駐車場を経営してもらう方法です。主にコインパーキングの経営に用いられます。駐車場が満車になっているか空きがあるかに関わらず、土地の所有者に対して契約した業者から毎月一定額が支払われるため、毎月の収入が一定になることが大きなメリットです。駐車場の稼働状況によって収入が変わるリスクはなくなりますが、業者には管理委託費よりも高い手数料を支払うことになります。

 

 

 

駐車場の種類

 

 

駐車場経営の種類は、大きく分けて月極駐車場とコインパーキングの2つに分けることができます。投資のために使える費用や立地との相性を踏まえたうえでどのような駐車場を運営するのかを考えなければなりません。それぞれの特徴を見ていきましょう。

 

1.月極駐車場

月極駐車場とは、個人や法人と契約を行い、月ごとに賃料を徴収する方法です。設備導入が必要なコインパーキングとは異なり、月極駐車場は設備への投資が不要なため初期費用を抑えることができます。住宅地や中小企業が多い地域で需要があり、契約者がいれば安定した駐車料収入が得られます。ただし、空きが出た場合には利用者を募集するための工夫が必要になります。また、エリアによって月ごとの駐車料金の相場がはっきりとしているため、相場より高い金額では利用者が集まらない傾向にあるのが特徴です。月極駐車場の表面利回り相場はおよそ5%15%と言われています。

 

2.コインパーキング

コインパーキングとは、精算機と車両を止めるロック版により、無人で経営できる駐車場です。専門の設備導入、電気代や保険料の支払い、機械のメンテナンスなどを行う必要があります。これら全てを個人で管理することは難しいため、管理は業者に委託することになるでしょう。都心では住宅地でも見かけることもありますが、より需要が高いのは駅前やオフィス街、大型商業施設の近く、観光地などです。コインパーキングにも立地によって駐車料金の相場はありますが、月極駐車場ほど一律の価格ではないため、周辺のコインパーキングと差別化を図ることが可能です。立地や利用者のニーズに合った価格設定を行うことでより高い利益を目指せることから、投資家からはコインパーキング経営の方が人気が高い傾向にあります。表面利回り相場はおよそ15%30%と言われています。

 

 

 

駐車場経営のメリット4

 

 

ここまでは駐車場経営についての基礎知識や利回りについてご説明してきました。では、数ある土地活用の方法の中から駐車場経営を選ぶ理由には何があるのでしょうか?駐車場経営のメリットは、初期費用の安さだけではありません。具体的にどのようなメリットがあるのかご紹介します。

 

1.短期間で事業スタートできる

事業スタートまでの時間が短いことは、駐車場経営の魅力の一つです。

アパートやマンション経営をいちから始めようとすると、どのような間取りや構造にするかを考え、施工業者を選定し、ようやく建設に入ります。事業開始まで、1年以上かかってしまう可能性もあります。既存の物件を購入する場合でも、物件探しから始まり、リフォームやリノベーションなどを行なっていると、数か月程度はあっという間に過ぎてしまいます。

それに対して駐車場は、比較的手間をかけずに事業を開始することができます。一般的な月極駐車場として貸し出すのであれば、入り口のゲートやパークロックを設置する必要がありません。コインパーキングとして機器の設置や電気の引き込みなどを行なう場合でも、遅くとも1ヶ月ほどで経営がスタートできるでしょう。駐車場経営には特別必要な資格は設けられていないため、規模の小さい月極駐車場であれば申請なども不要です。準備が整い次第、好きなタイミングで経営を始められます。

 

2.狭い土地や扱いにくい土地を活用できる

住宅に適さない狭小地や変形地でも、駐車場経営であれば活用できるというメリットがあります。

集合住宅などを経営する場合は、建物を建設するために広い土地が必要ですが、駐車場経営では、車を駐車できるスペースが確保できれば問題ありません。そのため、形のいびつな土地や狭小地など、他の目的では扱いにくい土地でも有効活用できます。高い稼働率が見込める立地であれば、23台程度の小さなコインパーキングでも収益をあげられるでしょう。

車をとめることが難しい土地でも、バイク用の駐車場として活用することも可能です。所有している土地にこれまで活用しきれていなかったデッドスペースがある場合は、駐車場経営を検討してみてはいかがでしょうか。

 

3.老朽化や自然災害のリスクが小さい

マンションやアパートなど、建造物のある不動産経営では、建物が老朽化すると修繕や家賃の値下げを行わなければなりません。一方、駐車場の設備は建物よりも老朽化のスピードが遅いため、修繕の必要性や価値低下のリスクは小さくなります。また、台風や地震などの自然災害が発生した場合も、建物ほど大きな被害を受ける可能性が低く、維持管理しやすいと言えるでしょう。

 

4.他の土地活用に転用しやすい

駐車場として使用している土地は、他の活用法へ転用しやすい点も大きなメリットです。

月極駐車場は、契約解除の予告をすれば1ヶ月程度で退去してもらうことが可能です。特別な設備などがない駐車場であれば、利用者との契約が終了しだいすぐに他の目的で使用できるでしょう。コインパーキングとして経営している場合も、コンクリートや設備を撤去して更地にすると、他の目的で使用できます。土地の活用方法が決まっていない場合や、使用目的を実現するために資金を貯めなければならない場合など、それまでのつなぎとして駐車場経営を始めるのもおすすめです。

 

 

 

駐車場経営のデメリット2

 

 

メリットの要素が多い駐車場経営ですが、デメリットがあることも理解しておかなければなりません。事前に理解を深め、経営する際の対策に役立てましょう。

 

1.賃貸住宅に比べ、税金の負担が多い

駐車場経営の最大のデメリットは、税制上の優遇がなく、アパートやマンション経営と比べると税負担が大きくなってしまうことです。賃貸住宅を経営する場合、土地は住宅用地という扱いになり、固定資産税・都市計画税の優遇措置が受けられます。しかし、住宅用地ではない駐車場は、優遇なしの満額が課税されます。

経営する駐車場の種類にもよりますが、屋根がなくほぼ更地のような青空駐車場の場合は、小規模宅地等の特例も適用されず、固定資産税や都市計画税、相続税の軽減がありません。小規模宅地等の特例を適用されるようにするには、アスファルト舗装やコインパーキング設備といった構造物の設置が必要です。これにより、駐車場の土地が貸付事業用宅地に該当すれば、土地の評価額を50%減額でき、固定資産税や相続税の軽減に繋がるでしょう。

このように、駐車場の種類によっても税金が変わるため、あらかじめ税額を計算するなどして駐車場の種類を考えることが大切です。

 

2.収益性や土地の利用効率が低い

経営上のデメリットとしては、収益性や土地の利用効率が低いことが挙げられます。駐車場の賃料は、マンションやアパートの賃料と比べると安価になってしまうため、事業の収益性は低くなります。平面駐車場では、土地を1フロア分でしか活用できないため、5階建て、10階建てと、同じ土地を延べ面積で大きく活用できる賃貸とは異なり、収益力がかなり落ちます。少子高齢化や車の維持費の高騰といった世間の車離れの影響を受けることも想定され、思うように利用者が得られず収益が下がってしまうケースを考慮する必要もあるでしょう。

 

 

 

大阪エリアで駐車場経営を成功させるポイント

 

 

それでは最後に、大阪エリアで駐車場経営を成功させるポイントをご紹介します。

土地次第で空車率を下げ、収益を上げることができる駐車場経営は、立地が命とも言われています。特に競争率が高い大阪での駐車場経営を成功させるためには、利用者のニーズに合わせた駐車場を提供することが重要です。

都道府県別の運転免許保有率をご存知でしょうか?警察庁による令和4年度運転免許統計と総務省統計局による2022101日時点での都道府県別人口推計から調査した結果、なんと大阪府は全国で最も運転免許保有率が低く、東京都を下回りワースト1位となっています。公共交通機関が発達していることに加え、自転車による移動が多いことなどが影響していると考えられます。

車を所有しているユーザーは既に月極駐車場を契約しているため、これから月極駐車場をスタートして新規契約を狙うのは難しいでしょう。対して、コインパーキングの需要はむしろ高まっている傾向にあります。都心部の土地は限られており、安く駐車できる場所が非常に少ないためです。交通機関が発達した都心部といえど、郊外からの観光客や仕事の都合などによる車の利用者は一定数存在します。その数に対してパーキングの数が足りておらず、インフラ整備が必要とされているのです。車離れが進んでいる現代社会においても、やはり駐車場の需要には底堅いものがあります。大阪エリアは駐車できる土地が少ないからこそ、駐車場経営を成功させられる可能性が高いと言えるでしょう。

 

 

 

駐車場経営についてのまとめ

 

駐車場経営は、誰もが始めやすい土地活用方法であるため、安易に始めてしまうと、長期的な収益を上げられずに窮してしまう可能性がゼロではありません。しかし、特徴やリスクをしっかりと理解した上で取り組めば、しっかりと収益を得られます。

今村不動産は、大阪に本社を構える総合不動産ディベロッパーです。土地選びのノウハウや過去の実績データから、駐車場経営においても幅広いサポートが可能です。大阪エリアでの駐車場経営を検討されている方は、ぜひ私たちにご相談ください。

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