2026年の不動産投資は、「全国的に地価が上昇している」という表面的なニュースだけでは判断できない時代に入っています。確かに近年の日本の地価は回復基調にありますが、その内側を見るとエリアや用途によって大きな差が生まれており、投資判断の難易度はむしろ高まっています。
そのため、これから不動産投資を始める人にとって重要になるのが、公示地価や基準地価といった公的指標を読み解く力です。これらは単なる統計データではなく、「資金がどのエリアに流れているのか」「どの地域に需要が集まっているのか」を示す重要なヒントになります。
本記事では、不動産投資初心者の方に向けて、2025年の基準地価の具体的な数値と直近の地価トレンドを整理しながら、2026年以降に有効な投資戦略を解説します。
目次
基準地価とは?公示地価との違い

不動産市場の動きを理解するためには、まず「基準地価」と「公示地価」の違いを知っておくことが重要です。
基準地価とは、各都道府県が毎年7月1日時点の土地価格を調査し、9月頃に公表する土地価格の指標です。正式名称は「都道府県地価調査」であり、全国の土地価格の動向を把握するための重要な統計として利用されています。
一方、公示地価は国土交通省が毎年1月1日時点の価格を調査し、3月に公表するものです。基準地価はその半年後の動向を示すため、最新の地価トレンドを把握する指標として注目されています。
不動産投資では、公示地価と基準地価の両方を確認することで、土地価格の流れをより正確に読み取ることができます。
2025年基準地価 全国の地価は4年連続上昇

まずは2026年の投資環境を理解するために、2025年の基準地価の動きを確認しておきましょう。
2025年7月1日時点の基準地価(都道府県地価調査)は、全国平均で約+1.5%となり、4年連続の上昇となりました。上昇幅は前年より拡大しており、その伸び率はバブル期の1991年以来の高い水準とも言われています。
ただし、この数字をそのまま「日本中の地価が上がっている」と解釈するのは危険です。実際には、三大都市圏が相場を大きく押し上げています。
東京圏では住宅地・商業地ともに強い上昇が見られ、特に再開発が進むエリアでは地価の上昇率が顕著です。例えば東京都港区や東京都中央区などの都心部では、商業地を中心に前年比5〜7%前後の上昇地点も確認されています。
大阪圏や名古屋圏でも上昇傾向は続いており、都市部の利便性の高いエリアでは住宅地の需要が底堅く推移しています。
さらに近年は、地方中核都市の地価上昇も目立っています。たとえば福岡市では、天神地区の再開発や人口流入の影響で中心部の商業地が+5%以上の上昇を示す地点がありました。
また、札幌市では再開発と半導体関連投資の影響を受け、住宅地・商業地ともに+4%前後の上昇地点が見られています。仙台市や広島市といった地方中枢都市でも、駅周辺や中心市街地では地価が安定して上昇しています。
このように、現在の地価上昇は「都市部や成長エリアに集中している」という特徴があります。
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/tochi_fudousan_kensetsugyo_fr4_000001_00318.html
出典:国土交通省「2025年 都道府県地価調査」
地価が上昇している理由 不動産価格を押し上げる4つの要因

では、なぜ近年の地価は上昇しているのでしょうか。主な要因は次の4つです。
まず一つ目は、都市再開発です。東京や地方中核都市では駅前再開発や大規模複合施設の開発が進み、街の魅力が向上しています。再開発が進むエリアでは商業施設やオフィス、住宅が一体的に整備されるため、地価が上昇しやすくなります。
二つ目は、インバウンド需要の回復です。訪日外国人の増加により、ホテルや商業施設の需要が再び高まっています。京都や大阪、福岡など観光客が多い都市ではホテル用地の需要が強く、地価を押し上げる要因となっています。
三つ目は、建設コストの高騰です。建築資材や人件費の上昇により新築物件の価格が上昇し、その結果として中古不動産の価格も押し上げられています。
四つ目は、インフレ環境です。物価が上昇する局面では、実物資産である不動産に資金が流入しやすくなります。これは世界的にも共通する傾向です。
しかし、こうした要因の恩恵を受けているのは主に都市部であり、地方のすべての地域が同じように上昇しているわけではありません。
2026年の地価予測 不動産価格はどうなる?

2026年の不動産市場は、「暴落」というよりも緩やかな調整とエリアごとの二極化が進むという見方が多くなっています。
近年は不動産価格指数ベースでも土地・戸建て・マンションのすべてで上昇傾向が続いており、特にマンション価格の伸びが顕著です。首都圏では新築マンション価格が大きく上昇し、2025年には平均価格が9,000万円を超え、東京23区では1億円台に達するなど高値圏が続いています。この背景には、建築費や人件費、資材費の上昇があります。新築住宅の建設コストはコロナ前と比較して5割以上増えたと指摘されており、供給コストの上昇が住宅価格を押し上げる要因となっています。
一方で、日銀の金融政策正常化に伴い、2026年も住宅ローン金利は緩やかに上昇する可能性があるとされています。変動金利型の住宅ローン金利が徐々に上がれば、購入者の返済負担が増え、「買い控え」や「買い疲れ」による需要減速が起こる可能性も指摘されています。ただし、住宅ローン減税は令和8年度も継続される見込みであり、住宅取得需要を一定程度下支えする要因になると考えられています。また、日本経済全体としても実質GDP成長率は0.7%前後、物価上昇率は1%台後半といった緩やかな成長が見込まれており、不動産市場の実需が急激に崩れる可能性は高くないと見られています。
ただし、今後の市場は「どこでも価格が上がる時代」ではなく、立地による差がより明確になる可能性があります。都市部、特に東京圏・大阪圏・名古屋圏などの大都市では、再開発やインフラ整備、インバウンド需要の回復などを背景に地価や賃料が上昇しやすい環境が続くと予想されています。例えば、再開発が進む駅周辺エリアでは、住宅需要の高まりとともに地価が上昇するケースが多く見られます。 その一方で、人口減少が進む地方では空き家の増加が続いており、利便性の低い地域では不動産価格が伸び悩んだり、下落傾向が続いたりする可能性もあります。つまり、2026年の不動産市場は「暴落」ではなく、人気エリアは高値維持または上昇、需要の弱いエリアは横ばいまたは下落という二極化が進む局面になるということです。不動産投資を検討する場合は、金利動向だけでなく、人口動態や地域の需要、再開発計画なども含めて総合的に判断することが重要になるでしょう。
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